理事長挨拶
職員の皆さん、保護者の皆さんへ退任の挨拶
50年近く関わり続けたちどり保育園で、20年ほど理事長の役を務めてきましたが、この6月14日をもって退任致しました。
約4年間のコロナ禍では特に苦しい運営となりましたが、「共育ち・共育て」で頑張り続けて頂いた職員の皆様と保護者の皆様のお陰で乗り切ることが出来ました。
本当にありがとうございました。
この仕事を長年続けてこられた原動力はもう一つあります。
子どもたち一人ひとりが「自分はこうしたい!」とひたむきに、時には泣きながらも自己主張していたことです。そこから話し合い、認め合いが始まります。人間の尊厳と育ちの根源を見る思いがして、考えさせられ、励まされてきました。
新理事長の佐藤剛さんは、仕事をしながらの役なのでご苦労も多いと思いますが、皆様にはこれまで同様ご協力を宜しくお願いし、私の退任の挨拶とします。
社会福祉法人紅葉会 前理事長 小寺 安
この度、理事長に就任しました佐藤です。長年、ご奮闘された前理事長の小寺安さんの残された功績は多大です。小寺さんをはじめ歴代の理事長が創り上げてこられた紅葉会の歴史をさらに進められるように微力ながら邁進したいと思います。
「力が無くて無力なとき(いつもそうなのだろうけど)人の心のあたたかさに本当に涙ぐみたくなる。この全く勇ましくもない私のもって生まれた仕事は絵を描くことなのだ。たくましい、人をふるいたたせるような油絵ではなくて、ささやかな絵本の絵描きなのである。そのやさしい絵本を見たこどもが、大きくなってもわすれずに心のどこかにとどめおいてくれて、何か人生のかなしいときや、絶望的になったときに、その絵本のやさしい世界をちょっとでも思い出して心をなごませてくれたらと思う。それが私のいろんな方々へのお礼であり、生きがいだと思っている」。これは、いわさきちひろさんの言葉です。少女のような澄んだ瞳の持ち主で、子をこのうえなく慈しんだ母、そして世界中の子どもの幸せを願い続けた人でした。保育園は子どもの未来を育む場です。皆さんと、一緒に、子どもの幸せを願い続け、子どもたちの笑顔があふれる保育園を発展させていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
社会福祉法人紅葉会 理事長 佐藤 剛
法人概要
法人名 | 社会福祉法人 紅葉会 |
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代表者 | 理事長 佐藤 剛 |
設立 | 1974年10月1日 |
所在地 | 〒812-0063 福岡県福岡市東区原田2丁目15-18 |
TEL | 092-621-6331 |
FAX | 092-621-6370 |
運営施設 | |
アクセスマップ |
定款
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社会福祉法人紅葉会 綱 領
私たち紅葉会は、人間らしく生きる権利を保障する保育と福祉の実現をめざす組織です。
私たちは、「ポストの数ほど保育所を」を合言葉に、保育所建設運動が全国各地で広がりをみせていた1974年10月、福岡市東区に保育所を開設しました。折しも、日本は第一次石油ショックのただ中にあり、開設にはさまざまな困難を伴いましたが、働く人たちと地域の保育要求の高まりのなか実現しました。
私たちは、安心して子どもを産み育てられる社会、子どもの健やかな成長を保障する平和で民主的な社会の実現をめざし行動してきました。また、保育事業の健全な発展のために、地域住民の要求と結んで、子どもの幸せを願う人たちと力をあわせてきました。
私たちは、「共育て、共育ち」の営みを大切にし、保護者とともに歩みを重ねています。
日本国憲法は、個人の尊厳を基本原理とし、基本的人権の尊重をその中心に位置づけています。国民主権と平和的生存権をあわせた憲法の三大原則は、今後も私たちが進める社会福祉事業の原理となるものです。
私たちは、憲法の理念を高くかかげ、保育・福祉の市場化に抗し、一人ひとりが大切にされる社会をめざし行動します。
私たちは、この目的のために五つの目標を掲げます。
一、福祉を必要とするすべての人たちの人権を尊重する事業を進めます。
一、地域の市民や関係者とともに、国と自治体に対し公的責任にもとづく福祉制度の拡充を求め運動を進めます。
一、権利・発達保障を担う職員の専門性を育てます。
一、民主的な組織運営をつらぬき、職員がいきいきと働き続けられる職場をめざします。
一、人間らしく生きる権利が保障される社会、平和で民主的な社会を希求し、行動します。
私たちは、この目標を実現するために、広範な個人・団体と力をあわせ行動します。
社会福祉法人紅葉会
紅葉会のあゆみ
- 1974年10月
- ちどり保育園開設(定員100名)
- 1974年11月
- 社会福祉法人紅葉会設立の認可
- 1976年4月
- ちどり保育園定員増 (110名)
- 1981年2月
- ちどり保育園延長保育(19:00)実施/福岡市の指定園
- 1984年4月
- ちどり保育園障がい児保育/福岡市の指定園
- 1991年3月
- ちどり保育園増築、ホール建設
- 1992年4月
- ちどり保育園定員増(130名)
- 1994年
- ちどり保育園 隣接地マンション建設反対運動
- 1995年4月
- 延長保育(20:00)実施
- 1996年
- ちどり保育園 隣接地が福岡市の公園に
- 1997年
- ちどりの明日をつくる会発足
- 1999年3月
- 大規模修繕実施
- 1999年6月
- 床上浸水水害による1Fフロアー修復工事 定員増(140名)
- 2001年4月
- 定員増(150名)
- 2003年1月
- 玄海風の子保育園開設(定員30名)/玄海町
- 2003年3月
- ちどり保育園定員増による増築工事
- 2003年4月
- ちどり保育園定員増(200名)
- 2003年4月
- 玄海風の子保育園(定員増60名)/宗像市
- 2004年3月
- 福岡西方沖地震発生/ちどり保育園卒園式は隣の公園で
- 2004年4月
- 玄海風の子保育園定員増(75名)
- 2004年4月
- 学童保育「よりどりちどり館」/ちどり保育園内に開設
- 2005年4月
- 玄海風の子保育園定員増(90名)
- 2006年4月
- 学童保育を第二種福祉事業に/ファミリー原田の2階を賃借
- 2007年4月
- 保護者や地域の方で構成する評議員会(22名)が発足
- 2008年4月
- 玄海風の子保育園定員増(120名)/増築
- 2010年4月
- 宗像市立大島へき地保育所の運営(指定管理)がスタート
- 2013年4月
- 学童保育 戸建住宅を取得し新たな活動拠点に
- 2014年4月
- 大島へき地保育所 2期目がスタート
- 2016年4月
- 3・4・5歳児の異年齢保育実施、クラス名変更/ちどり保育園
- 2017年4月
- 社福法「改正」/理事(6名)、監事(3名)、評議員(7名)に
- 2017年
- 大島へき地保育所大型修繕/宗像市が実施
- 2018年4月
- 大島へき地保育所 3期目がスタート
保育要綱
私たちは、保育を必要とする人たちの切実な要求にこたえるために、保育内容の充実、保育条件の確保のために努力します。
私たちは、未来をになう子どもたちが、自分で考え行動する力を培い、やさしさと勇気をもった人間へと成長することを願い、日々の保育をすすめます。
私たちは、安心して子どもを産み育てられる社会、子どもたちの健やかな成長を保障する平和で民主的な社会を確保することを私たちの大切な役割として認識し、行動します。
私たちは、保育事業の健全な発展のために、保育関係者・保護者・子どもたちのしあわせを願うすべての人たちと力をあわせます。
紅葉会の目指す子ども像
- 健康でいきいきした子ども
- 自分のことは自分でし、見通しをもって行動する子ども
- 自然や友だちとのかかわりのなかで、なかよく遊べる子ども
- 話をよく聞き、言葉で思いを伝えあえる子ども
- 豊かな感性をもち、自分らしさを表現できる子ども
職員の就業原則
ちどり保育園で働く職員は、いつも次の原則にたちかえりながら日々の保育をすすめています。この原則は、また、職員がちどり保育園で働くよりどころでもあります。
- 職員は地域の子どもと家庭の幸せを心から願い、委託された子どもの健全な保育のために努力します。
- 職員は社会福祉と児童教育の両面をもったこの仕事の性質を深く理解し、社会情勢の把握、および、専門知識・技術の向上につとめます。
- 職員は保育事業のおかれている厳しい現状を認識し、つねに社会的視野と強い連帯感をもって、保育事業の健全な発展につとめます。
- 職員は保育事業と社会全体の向上とが離れがたく結びついていることを認識し、保育内容の向上とともに、地域の勤労市民の期待にこたえるために努力します。
役員名簿
社会福祉法人紅葉会 役員名簿/2025年6月19日現在
定数 8 人(理事5人、監事3人)
現員 8 人(理事5人、監事3人)
欠員 0 人(理事0人、監事0人)
役職名 | 氏 名 | 職 業 |
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理事長 | 佐藤 剛 | 公益社団法人 |
理 事 | 原田 秀一 | 社会福祉法人紅葉会 元専務理事 |
理 事 | 井上 邦子 | ちどり保育園長 |
理 事 | 奥村 美香 | 玄海風の子保育園長 |
理 事 | 奥村 智美 | 大島へき地保育所施設長 |
理 事 | 井口 文 | 玄海風の子保育園副園長 |
監 事 | 中岡 亘 | 社会福祉法人 専務理事 |
監 事 | 安部 早知子 | 無職/元商工団体職員 |
監 事 | 池永 修 | 弁護士 |
役員の報酬に関する細則
yakuin-hoshu-2021-06-19決算書
2017年度決算書(2017年4月1日~2018年3月31日)
2016年度決算書(2016年4月1日~2017年3月31日)
事業報告
2017年度事業報告書(2017年4月1日~2018年3月31日)
2016年度事業報告書(2016年4月1日~2017年3月31日)
理事会決議
子どもから平和に生きる権利と未来を奪い去る
「戦争法案」に反対します
世界のあらゆる場所で日本が戦争に参加することを可能にする戦争法案が、今国会で審議されています。世論調査では戦争法案“反対”が多数を占め、200人を超える憲法学者や歴代の内閣法制局長官が集団的自衛権の行使を違憲と指摘するなか、安倍内閣は会期を9月末まで大幅延長し、今国会での法案の成立を狙っています。
戦争は子どもの権利どころか、命さえも奪い去るものです。それはまた、子どもの権利の確保と発達の保障を事業の目的とする紅葉会の存在意義の全面否定でもあります。戦争法は子どもにとっても法人にとっても、絶対に認めることができない悪法であり、廃案しか道はありません。戦後日本民主主義の最大の危機ともいえる情勢のなか、紅葉会は社会福祉法人に求められる役割を果たすため、それを阻む戦争法案に反対します。
私たち日本国民は、先の戦争の深い反省にたって日本国憲法を制定しました。1947年に文部省が発行した『あたらしい憲法のはなし』は、「みなさん、あたらしい憲法ができました。そうして昭和二十二年五月三日から、私たち日本国民は、この憲法を守ってゆくことになりました。」という文章で始まります。そして、『六 戦争の放棄』では、「よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとうそうとしないということをきめたのです。」として、日本が永遠に戦争を放棄したことを子どもたちに宣言しています。
果たして、戦後70年間、日本は一度も他国に対し武力を行使することも、他国の攻撃を受けることもありませんでした。私たちは日本国憲法をよりどころに日々の平和を積み上げ、世界の人たちとの信頼関係を築いてきたのです。日本国憲法の理念と先進性は私たちが世界に誇るべきものであり、70年におよぶ日本の平和の歴史は、21世紀の世界の未来像ともいえるものです。
戦争は子どもから、笑い声、ともだち、ピカピカのどろだんご、休息、家庭での団欒、明るい未来、そして、命までをも奪い去ります。その矛先は子どもにとどまらず、子どもの成長・発達の保障のために活動する大人や組織にもおよびます。豊かな保育を実践するために紅葉会の職員も参加・活動している「保育問題研究会」も戦前、国の戦争政策に反するとして、解散を余儀なくされたのです。戦争法により、私たちがめざす“子どもの権利を保障し、自分の力で考え行動する力を培う保育”が制約を受けることは、想像に難くありません。
忘れてならないのは、戦争の最大の犠牲者が子どもだということです。私たちはそのことを深く胸に刻まなければなりません。
紅葉会理事会は、子どもから平和に生きる権利を奪う戦争への企みを許さず、戦争法案の廃案をめざす全国の運動に連帯して行動することをここに決議します。
社会福祉法人紅葉会 理事会